晩秋の奥利根湖

odo

2014年11月12日 22:00

11月8日(土)に奥利根湖(群馬県みなかみ町)で漕いできました。
奥利根湖は、利根川に位置する矢木沢ダムのダム湖です。
8日の奥利根湖 天候:晴れのち曇り 気温:13℃くらい 貯水率:98.9% 貯水位:約849.7m

10月18日(土)以来、3週間ぶりに奥利根湖へ出かけてきました。
今年の奥利根湖の紅葉は、例年と同様に10月の下旬がピークだったようです。とりわけ10月25日(土)は、秋晴れのもとたくさんの方々が絶景を満喫されたようです。私は残念ながら訪れることができませんでした。。
翌週の11月の3連休は天候が不順との予報でしたので、ちょっと遅めの紅葉狩りは諦めました・・・。矢木沢ダムの周辺では、11月に入ると降雪があり、積雪することがあるようです。今年はまだ雪は降っていないようでしたので、深まる秋の景色を眺めに訪れてみました。



紅葉はほぼ終わっていましたが、落葉した山々に興味があり、晩秋の奥利根の景色を楽しんできました。

いつもと同じく駐車場で艇を組み立てます。紅葉が終わった矢木沢ダムに訪れる人は少なく、駐車場は閑散としていました。釣りに訪れる方も少なかったようです。
進入路ゲートの横の管理小屋で入湖の手続きをします。管理人の方からはこれからの天気などの情報を教えていただきました。いつもありがとうございます。この日の午後は天気が崩れそうとのことでしたので、早めに戻ることにしました。
水際に艇を運び、準備を整え出艇しまーす。この日の貯水位はほぼ満水です。出艇場所も閑散としていましたので、のんびりと湖上へ出発です。



しばらく漕ぎ進みY字の分岐点に到達しました。右側が本川(利根川)方面、左側が奈良沢、コツナギ沢方面です。今回は、奥利根深水の滝(万年滝)を目指しますので、右側の本川(利根川)方面へ進みます。





前回訪れたときと同様に分岐から3方向の景色を撮影してみました。

まずは、奈良沢、コツナギ沢方面です。群馬・新潟の県境に位置する越後山脈の山々の頂付近には、わずかですか雪を見ることができました。



つぎはY字の分岐点です。高木の広葉樹のほとんどは葉を落としているようでした。



そして、本川(利根川)方面です。枯れ色の斜面に常緑針葉樹の深緑が際立っていました。



分岐から少し漕ぎ進んだところで、右岸の山間からイラサワ山が見えたのでパチリ。こちらも頂付近にはわずかばかりの雪を見ることができました。
この時季、標高が高い奥利根の山々では冠雪することがあるそうです。頂に雪をまとった景色を期待していましたが、今回はかないませんでした。。今年は雪が降るのがちょっと遅いのかなぁ。



多くの木々は落葉していますので、斜面の地山や岩肌がよく見えます。地形を眺めるのにはよい季節ですね。
左岸の山腹斜面には、過去に使用されていた道路の形跡を見ることができます。切取のり面の地肌が目立ちます。緑で覆われているときはあまり目立たないようです。



静寂な湖上、静穏な水面、心地よい日差しを浴びながら湖の奥へと漕ぎ進みます。この日はボートが数艘しか入っていないようでしたので、湖上でボートと行き会うことはほとんどありませんでした。
それをいいことに、湖上を気ままに漕いでいました。奥利根深水の滝(万年滝)まで最短距離となるようなルートを進みます。



葉を落とし白っぽい樹幹が露になったブナの木々が林立しています。水面に映る木々も見ていて楽しいです。無風の湖上、鏡のような水面に太陽と雲が鮮やかに映っていました。



最後の紅葉といった感じでしょうか。橙色が斜面を彩ります。



正面に割の萱沢の右岸の斜面が見えてきました。この起伏のある急傾斜面が見えると奥利根深水の滝(万年滝)まではもうすぐです。毎度の表現ですが。。



割の萱沢を通過し左へと転回します。正面に滝がある斜面が見えてきました。周囲とは異なる特徴のある岩肌です。



出艇場所から滝までは、最短距離を漕いできて7kmちょっと、約1時間20分で到着です。正面から滝の全容を眺めます。



前回訪れたときに確認できなかった奥利根深水の滝(万年滝)の滝口や水の流れを観察してみます。周辺の木々は葉を落としていますのでだいぶ見やすかったです。

下から順次見上げていきます。まずは~、水面から斜面中腹部です。



つぎに~、斜面中腹部から斜面上部です。



そして~、斜面上部の拡大です。この日確認できた範囲ではこの場所が滝口で湧水箇所のようでした。湖上からの観察は、これが限界のようです。。一応ですが、気になっていたことがわかり、気が済みました。
あくまで憶測ですが、滝口から湖面までの垂直高さを地形図と写真から計測してみたところ、約360mありました。現地ではそれほど高さを感じることはありませんが、ちょっとビックリの高さでした。水量が少なく、直瀑ではありませんので迫力はあまりありません。



落葉したブナ林など滝から先の奥地も気になるところですが・・・、時間にあまり余裕がないこと、雲行きが怪しくなってきたこと、風が強くなってきたことから、奥には進まず引き返します。
10月以降、奥利根湖では湖面の利用できる時間が短くなりましたので、カヤックで行ける範囲も狭まってしまいます。。



戻る前に割沢に立ち寄り小休止です。土砂の堆積地に艇を寄せ、軽くストレッチを行い、お昼を簡単に済ませます。



帰りは上流方向から滝の全容を眺めます。中腹で左に分岐するガリーにも水が流れていそうですが、この日は水を見ることはありませんでした。新緑の季節には流れているのかなぁ。



気温はやや低く、滝の水は冷たいため、しぶきを浴びない程度に近づき滝を見上げます。



行きはひたすら漕いでいましたので、帰りは周囲の景色を楽しみつつ漕ぎ進みます。

色あせた低木が密集していたのでパチリ。この斜面、紅葉が真っ盛りのときは、さぞかしきれいだったことと察します。



ジオラマモードで・・・・・。鮮やかさがないのでいまいちでした。。



大白沢へと続く入り江を過ぎたあたりで、遠方に気になる尾根筋が見えてきました。前回訪れたときにY字左側(湖の西側)で見たコツナギ沢と白ビ沢の分水界となる峰々です。前回はその一部しか見ることができませんでしたが、今回は全容を見ることができました。斜面は断崖の岩肌が連なっておりなかなか迫力がある景色です。左端の一段高い頂は、刃物ヶ崎山(ハモンガサキヤマ、1,607m)のようです。登山道はないようですが、頂から奥利根の山々や奥利根湖を見下ろす方がいるそうです。



木々が葉を落とした後は地山が露になり、崩壊地が斜面の所々にあることに気づきます。たくさんの土砂が沢へと流出しているようです。



枯れ色の斜面に常緑針葉樹の深緑が目立ちます。奥利根湖を囲む山々の植生分布は落葉広葉樹が8割、常緑針葉樹が2割といったところでしょうかね。マツなどの常緑針葉樹は尾根部に多く分布しているようです。



矢木沢ダムの堤体が見えてきました。今回も何事もなく戻ってこられました。この季節、日差しがないとちょっと寒いです。



出艇場所に到着です。流木がたくさんありました。ほぼ満水ですので出艇場所は狭まっていましたが、湖面の利用者が少なかったため、慌てることなく着艇できました。



漕ぎメーター。この日漕いだ距離は約16kmでした。出艇後に計測をスタートしてから一度も操作をしませんでした。4時間は出艇から着艇までの湖上で過ごした時間です。実際に漕いでいたのは3時間30分くらいかな。



漕ぎマップ。この日のルートは、出艇~Y字分岐~奥利根深水の滝(万年滝)~割沢(休憩)~奥利根深水の滝(万年滝)~着艇でした。行きと帰り、ほぼ同じルートを漕いでいました。



今回の漕ぎ度は「7」です(MAXは10)。やや早漕ぎで休憩もあまりとらなかったことからちょっと疲労しました。
奥利根湖には一昨年から訪れるようになりましたが、紅葉がほぼ終わり、色あせから落葉の景色を眺めたのは今回が初めてでした。山々には鮮やかさや息吹はありませんが、落ち着いた風情を感じることができました。
以前訪れたときに見ることができなかった奥利根深水の滝(万年滝)の滝口や水の流れを確認することができうれしかったです。来春を待つことなく、気が晴れました。
まもなく雪で閉ざされる奥利根湖、来春また訪れようと思います。気が早いですが、残雪、新緑の景色が今から楽しみです。雪山が湖面にきれいに映るそんな景色が見られたらいいなぁ~。

帰り道、鮮やかな紅葉が目に入ってきましたので、思わずパチリ。雲が多い夕方でしたので、ちょっと暗い画像になってしまいました。。奥利根橋が利根川にきれいに映っていましたよ。
この場所、そういえば以前漕いだことがありました。藤原湖でも鮮やかな紅葉を満喫できそうですね。とくに渓谷を漕ぐのが楽しそう。来季貯水位が高かったら、訪れてみようかな♪



『奥利根湖 まもなく雪で 閉ざされて』
それでは、標高が低い湖周辺の紅葉の進み具合を調べつつ、今日はこれまで!!

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