出艇場所は、いつものオートキャンパーズエリアならまたの湖畔です。ちょっとした広場で艇を組み立てます。入湖届を提出して、水際に艇を運びます。この日の貯水位は満水位から約6m下がっていましたので、水際がちょっと遠かったです。。
奈良俣ダムでは7月1日から9月30日までの期間(洪水期)は、洪水貯留準備水位として貯水位は881m以下に抑えられます。例年ですと6月から貯水位を徐々に下げていくようですが、今年は5月の下旬から貯水位を下げていました。そして6月に入ってからは急激に貯水位が下がりました。。せっかくですので貯水位が高いうちに漕ぎたいため、道路が解放された直後に訪れました。
準備を整え出艇しまーす。風はなく水面はとても穏やかです。この条件・・・、もしかして~の景色に期待が高まります。
出艇してすぐにその景色を見ることができました。湖面に映る周囲の景色、水面は明鏡になっていました。
ダムの堤体の上空にはうっすらと月が見えていました。水面にもうっすらと映ります。
ならまた湖を漕ぐときのお決まりになりつつありますが、今回もダムの堤体を基点として湖に注ぐ沢を巡りながら、右回りで湖面を周回します。
ダムの堤体を背にして、湖の奥へと進みます。あまりに滑らかな水面のため、パドリングをするのもはばかる感じです。ここではできるだけ波を立てないように漕ぎましたw
遠方に尾瀬の山並みが見通せる場所にやってきました。右から笠ヶ岳、小笠、悪沢岳、小至仏山、至仏山ですかね。山肌の雪はほとんど解けてしまったようです。。
たくさんの雪が残っている沢がありましたのでパチリ。青空、新緑、残雪の組み合わせがまぶしかったです。
幽倉沢、板目沢がある入り江に進入します。
幽倉沢に到着です。日当りがよい場所ですので、わずかばかりの雪が残っていました。雪解け水も少なく、流れに勢いはありませんでした。
そして板目沢です。流木が水面を塞ぎ、奥までは進入できませんでした。奥のほうにちょこっと雪が見えています。
立ち枯れの木々に接触しないように幽倉沢、板目沢がある入り江を後にします。
入り江を出てダムの堤体方面に目を向けると・・・、ファンタスティックな光景が広がっていました。写真を反転しても使えそうw
小石沢に進入します。両岸が徐々に狭まり、奥へと吸い込まれてゆく感じが何ともいえません。
沢に近づくとだんだんと空気が冷たくなっていきます。突き当たった先には雪の塊が。奥をのぞくと迫力があるスノーブリッジが形成されていました。
小石沢を後にして、湖の奥へと進みます。正面に至仏山が見えてきました。水面には逆さ至仏がくっきりと。
この日はとても快適でした。至仏山を越えた尾瀬ヶ原では、たくさんのハイカーの方々が自然を満喫されていたのではと察します。夏がくれば 思い出す~♪
至仏山の西側の斜面をズームで。雪はほとんど解けてしまったようです。残雪の景色は来年の楽しみとなりました。。
大石沢に進入します。この日はハルゼミがとてもにぎやかでした。ウグイスの鳴き声も聞こえましたが、打ち消されていました。
沢の奥へ進むと倒木が行く手を阻みます。斜面の一部が崩れていました。隙間を縫って奥に進みます。この奥にちょっとした滝がありますので見に行こうとしましたが、渓床がズブズブでした。艇を降りることなく戻ります。日に照らされたブナの新緑がとても鮮やかでした。
楢俣川の手前にある西桶小屋沢に立ち寄ります。小ぢんまりとした沢です。
この先は、ならまた湖の最奥地となる楢俣川です。
楢俣川に到着です。流量は少なめでした。雪解け水がだいぶ少なくなったのかな。残念ながら艇から降りられる場所はありませんでした。。水はとても澄んでいましたよ。
ということで、モノポッドを使用しての頭上からの撮影からの水中からの撮影です。水中に手を入れて撮影しましたが、水がとても冷たかったです。この季節、この場所での水遊びは危険なようです。
楢俣川を後にして、東桶小屋沢に立ち寄ります。足元がわるく、沢には入りづらい状況です。。鋼橋の下に雪橋ができていました。
緩傾斜地がありましたので艇を寄せて休憩です。偶然にも大きな魚が写っていました。水分補給、軽くストレッチングを行い、再出発です。
この日は貯水位が下がっていましたので、艇を降りて休憩できる場所が何ヵ所かありました。満水位だと降りられる場所が限られてしまいます。
湖の東側を進みます。笠ヶ岳、小笠の山容がはっきりと見えました。針葉樹の深緑と広葉樹の新緑のコントラストが鮮やかです。
小楢俣沢に到着です。誘導されるように流路に進入します。少し進むと水深が浅くなりましたので、リバース・ストロークで戻りますw
最後の沢となる洗ノ沢へ向かいます。湯ノ小屋導水路には、きれいな水が流れていました。近くに寄ると冷気を感じます。マイナスイオンもたっぷり?導水路を横切り洗ノ沢へ進みます。
洗ノ沢の付近は流木などが浮遊していることが多く、奥まで進入したことがありませんでした。今回ようやく沢の様子を見ることができました。小ぢんまりとした沢でした。
洗ノ沢をもってならまた湖の沢巡りは終了です。周囲の景色を眺めながら、のんびりと出艇場所へ戻ります。
湖の中央付近から西に位置する山々を望みます。人工物がなく雄大な自然を楽しめます。中央奥の峰々を越えると矢木沢ダムの流域になります。
この日のならまた湖は水がとても澄んでいました。透明度が高そう・・・、風も弱かったのでセッキー板を持ってくればよかったな。。
新緑がとても鮮やかでした。湖の西~北~東にかけての景色をパノラマで撮影してみました。
行きはやや逆光となったため少し暗かった尾瀬の山々ですが、帰りには日差しのもと山肌がはっきりと見えるようになったので再びパチリ。
出艇場所まではまもなくです。山間から武尊山が見えましたので、奈良俣ダム管理所といっしょに。奈良俣ダムのダムカードは、こちらの管理所で配布しています。
ここから見える武尊山ですが、奥利根湖の奈良沢から見える山容とほぼいっしょでした。
出艇場所に到着です。後方には至仏山が見えています。
出艇場所の様子です。この日は満水位から6mほど貯水位が下がっていましたので、緩傾斜地が広がっていました。階段の上に駐車場があります。水色の屋根の建物がキャンプ場の受付です。入湖届は受付にあります。
水辺ではレイクウォークさんのカヌーツアーが出発の準備をしていました。そして湖上へ。天気がよく風も弱いので、気持ちよさそうです。
駐車場を後にして受付に立ち寄り、管理人の方に駐車料金500円を支払います。そういえばキャンプ場(オートキャンパーズエリアならまた)ですが、雪の影響でオープンが遅れているとのことでした。今季は6月12日(金)から営業を始めるようです。
帰り際、オートキャンパーズエリアならまた、出艇場所を俯瞰してみました。貯水位が下がると駐車場から水際までの距離が長くなるため、艇の運搬はちょっと苦労しそうです。カートップできると水際の近くまで車両で運搬できるようです。
漕ぎメーター。漕いだ距離は約16km、カヤックに乗っていた時間は4時間30分ほどでした。1時間以上写真を撮影していたような気がします。静穏な湖上、たくさんの写真を撮りながら、ゆっくりそしてのんびりと漕いでいました。
漕ぎマップ。出艇場所から、幽倉沢、板目沢、小石沢、大石沢、西桶小屋沢、楢俣川、東桶小屋沢、小楢俣沢、洗ノ沢の順で漕ぎました。帰りは視点場を探すためにちょっとウロウロした軌跡になっています。
今回の漕ぎ度は「6」です(MAXは10)。青空のもと、新緑のならまた湖を満喫してきました。残雪の景色を見るにはちょっと遅かったようです。。この日はこれまでに見たことがない鏡のような水面を見ることができ、とても感激しました。レイクカヌーならではの景色を堪能しました。
この日のならまた湖、この時季としてはちょっと貯水位が低かったです。今冬奥利根では降雪は多かったようですが、5月に入ってからの高温、少雨の影響により貯水量が減っています。5月末からは農業用水などの水需要の増加により、ダムからの放流が続いているようです。
そういえば、奥利根湖では5月下旬から6月上旬の2週間で貯水位が約10m下がりました。今夏、渇水、水不足にならないことを祈ります。
『ならまた湖 ブナの新緑 鮮やかに』
それでは、まもなく発売されるカヌーワールドVol.10を楽しみにしつつ、今日はこれまで!!
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