田子倉湖はダム湖百選の湖です。銘板と湖をいっしょに撮影しようと思いましたが無理でした。。銘板は堤体の左岸よりの天端下流側に設置されていました。上流側なら銘板と湖をいっしょに撮影できたかな。
7時頃には出艇場所に到着しました。朝の湖は濃い霧で覆われていました。とりあえず駐車場の脇で艇を組み立てます。幻想的ではありますが、動力船が航行する田子倉湖ではこの霧では視界がわるく湖面利用は無理そうです。景色もまったく楽しめません。。コーヒーを飲みながらのんびりと艇を組み立てていると徐々に霧が晴れてきました。念がつうじたかなw
準備を整え出艇しまーす。スロープから艇を出しますが、流木などで塞がれていました。。ボートの持ち込みはきびしそう。
田子倉湖は、ダムの堤体から上流方面約1kmの場所で只見川(本川)方面と白戸川方面に分岐しています。この日は只見川(本川)方面を目指します。霧が晴れつつある白戸川方面の様子をパチリ。
こちらは只見川(本川)方面です。霧が晴れ、青空が広がってきました。木々の色づきもいい感じ。
左岸に広がる只見沢が流入する入り江を見渡します。ここからの景色を楽しみにしていました。
事前に地形図を確認していると福島・新潟の県境に位置する浅草岳、前岳、北岳、鬼が面山の峰々が望めそうでした。鬼が面山ってどんな山なんだろうと興味がわきます。独特の名称なので何か謂れがあるのかな。
青空のもと、雄大な浅草岳、岩肌が荒々しい鬼が面山を見ることができました。断崖絶壁の斜面でした。険しさを鬼の顔に例えたのかな。山肌を彩る紅葉が見事でした。
稜線をズームで。左は鬼が面山、北岳、右が前岳、浅草岳です。なかなか迫力がある景色でした。真ん中を横切っている白い線は送電線です。。
地図上で入り江の端に小島がありました。この岩礁が小島なのかな。後ろではブナ林がきれいに色づいていました。
湖の奥へ艇を進めると正面に岩山がそそり立っていました。福島・新潟の県境に位置する前毛猛山を頂とする峰々です。初めて漕ぐ田子倉湖、次々と興味深い景色が現れます。
この日の目的地である「あいよしの滝」が近づいてきました。以前地形図を見ていて、湖に近い位置にある滝でしたので、どのような滝なのか見てみたいと思っていました。
あいよしの滝は入り江の奥まった場所にあるため、徐々にその全容を楽しみたいと思っていましたが、入り江に差し掛かった途端にその全容は明らかになりました・・・。少しはワクワクしたかったなぁ。それほど大きな滝ではなさそうです。
滝に近づき、見上げてみます。落差は10mくらいかな。日差しを浴びて火照った顔に飛沫が気持ちよかったです。流量は少なかったです。雪解けの季節には多くの水が落ちているのかな。
地形図ではこの滝をあいよしの滝としていますが、観光マップでは国道の上流にある滝をあいよしの滝と呼んでいました。湖に直接落ちるこちらの滝は、旧あいよしの滝になっていました。
出艇場所から滝まではほぼ最短距離を漕いできて約5km、1時間強で到着しました。おおよそ予定通りの行程でした。時間に余裕がありますので、帰りはのんびりと気になる場所に立ち寄りながら戻ります。
色づいた木々が湖畔を彩ります。ウルシの朱色、モミジの紅色、ブナの黄色が鮮やかです。
標高約千メートルの烏帽子岳を左手に眺めながら進みます。中腹を国道252号線六十里越雪わり街道が横切ります。スノーシェッドが連続しています。雪の影響により、冬期は通行止めになるようです。
綾錦をまとった烏帽子岳の頂付近をズームで。いろいろな色の混ざり具合が見事でした。ここでは双眼鏡で絶景を楽しみました。
松渕山の対岸に位置する岡沢、白沢が流入する入り江に進入してみます。入り江は急峻な岩肌で囲まれていました。雲が広がってきてしまいました。。
(左)岡沢の様子です。土石が堆積して荒廃していました。平成23年7月の新潟・福島豪雨の影響のようです。
(右)白沢の様子です。ちょっとした滝になっていました。この周辺の水は少しよどんでいました。。
岩肌の斜面が低木で被われていたのでジオラマモードで撮影してみました。低木のモコモコとした感じが堪りません。
入り江から湖の北側に位置する山々を眺めます。中央手前は烏帽子岳、奥に連なる峰々は左から南岳、鬼が面山、北岳、前岳、浅草岳です。国道252号線は急峻な斜面のなかを通過しています。
色とりどりの木々が湖岸を秋色に絵取ります。さすが紅葉の名所の田子倉湖、見事な紅葉を堪能できました。
分岐まで戻ってきました。白戸川方面をうかがいます。分岐点の近くに岩礁がありました。満水時には水没してしまいそうです。田子倉ダムの満水位は510.0m、この日の貯水位は505.0mですので、満水位からは5mほど水位がさがっていたようです。
白戸川方面の手前にある支流の井手沢を目指しましたが、ちょっと距離がありそうでしたのでやめておきました。出艇してから約3時間乗り続けていますので、少々お尻が痛くなってきました。お腹も減りましたので出艇場所に戻ります。
遊覧船ブルーレイクが前を通過しましたのでパチリ。30分で周遊するようです。多くの方々が絶景を楽しまれているようでした。
田子倉ダムの堤体です。堤頂長は462mあるそうです。ダムの左岸に遊覧船の発着所がありました。
出艇場所の遠景です。国道252号線から湖岸へ下りるスロープがあります。後ろで尖ったお山は苧巻岳(おまきだけ)です。
出艇場所に戻ってきました。スロープを近景で。そうそう、この場所にトイレはありません。魚沼方面からは田子倉休憩所、只見方面からは田子倉レイクビューに立ち寄るのがよさそうです。
昼食後、駐車場の脇で艇を分解、片付けます。この日はこの時季としては暑い日になりました。汗をかきながらの作業となりました。
漕ぎメーター。この日漕いだ距離は約14km、漕いだ時間は3時間30分ほどでした。この間一度も艇を降りずに過ごしました。湖岸は急傾斜地ですので、降りられる場所も少ないかな。
田子倉湖でのパドリングは初めてでしたので、地形図を持ってきました。漕ぎメーターでも地図は表示できますが、広範囲を見るには画面が小さいため、やはり地形図が便利です。
漕ぎマップ。この日のルートは、出艇~あいよしの滝~岡沢、白沢~分岐~着艇でした。この日は田子倉湖のダムに近いほんの一部を漕いだにすぎません。湖の幅はそれほど広くはありませんが、奥行きの深さを実感しました。
今回の漕ぎ度は「6」です(MAXは10)。初めての田子倉湖、天気に恵まれ、また紅葉も見頃だったことがあり満喫することができました。強い風が吹くこともなく、疲労はそれほどありませんでした。初めてパドリングする湖でしたので、ちょっと緊張しました。
湛水面積が995haで日本第6位の広さの田子倉湖、その一部を見ただけですがその広大さを感じました。私がよく出かける奥利根湖の湛水面積は570haですので、約1.7倍の面積です。そして、奥行きの深さ、地形図上で分岐から湖の最奥までの距離を測ってみました。まずは東側の白戸川方面、約7kmでした。往復だけなら何とかなりそう。支流に立ち寄るのはむずかしそう。つぎは西側の只見川(本川)方面、滝の沢の付近まで約15kmありました。こちらは往復するのもむずかしそう。。滝の沢より上流は河川化しているようなので、カヤックで漕げるのはこの辺りまでかな。
とりあえずは、近場で色々な自然、景色を楽しむのがよさそうです。慣れてきたら奥地まで行ってみるのもおもしろそう。紅葉も絶景ですが、残雪、新緑の季節の景色も見応えがありそうです。機会があったらまた訪れてみようと思います。
田子倉ダムの近くには管理所がないため、ダムカードはダムではもらえません。田子倉ダムの下流にある只見ダムの脇にあるJ-POWER只見展示館で配布していました。只見ダムの堤体から見るダム湖(只見湖)の水面に映る景色も見事なようです。以下は田子倉ダムから只見ダムを見下ろした眺めです。
『田子倉湖 色づく景色 絶勝です』
それでは、奥利根の紅葉を楽しみにしつつ、晴れることを念じて、今日はこれまで!!
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