矢木沢ダムに到着後、まずは貯水位を表示する量水標を確認します。このときの水面は842.6m付近にありました。深夜から降り出した雨により貯水位が徐々に上昇しています。くぐるにはぎりぎりの貯水位かも。本降りの雨のなか、駐車場で急いで艇を組み立てます。船体布を装着すると艇内にはみるみる雨水がたまります・・・。雨除けにコーミングカバーを装着しました。
進入路ゲートの横の進入路監視小屋で入湖の手続きを済ませます。雨が降り、低い雲が立ち込める中でのカヤックの湖面利用に物好きがいるなぁと思われたことと思います。艇を水際へ運び、準備を整え出艇しまーす。
この日の目的はただ一つ、水位が上がらないうちに大白沢がある入り江に最短のルートで向かいます。
ダムの堤体を背にして、Y字の分岐へ向かいます。雨は降っていますが風はありませんのでそこそこのスピードで進むことができました。
Y字の分岐に到達しました。雲が低く遠くの山々の眺望はまったくありません。景色を眺めている時間はありませんので、撮影後はすぐにY字右側の本川(利根川)方面へ進みます。
雨は弱まる気配がありません。。スプレースカートはないため艇内にそこそこ雨が入ってきます。ビルジスポンジでときどき排水しながら進みます。出発から40分ほどで大白沢がある入り江が見えてきました、ふぅ~。
大白沢がある入り江を進みくぐり岩へ向かいます。岩の正面が見えない角度からどきどきしながら近づきます。んー、水面から露わになっている部分が少ない感じだけど大丈夫かな・・・、不安が頭をよぎります。
そして岩の正面へ。嫌な予感が的中しました、チーン。空洞のほとんどが水没していました・・・org。ボイジャーでくぐれる空間はありません。思っていた以上に貯水位が上昇していたようです。。
とりあえずバウを突っ込んでみるものの隙間には入りませんでした。岩と水面の隙間はブレード約1.5個分でしたので30cmほどでした。
帰宅後、このときの貯水位を流域概況で確認してみると約842.8mになっていました。前回調べたくぐれる範囲の貯水位は842.3m~842.5mでしたのでやはり無理があったようです。。
この日の貯水位の上昇の具合について矢木沢ダムを管理する水資源機構沼田総合管理所の沼田総管河川情報の流域状況表を参考にさせていただき整理してみました。
日 時 貯水位(m) 増減(m) 時間雨量(mm/h) 累加雨量(mm)
─────────────────────────────────────
9月26日23時 842.47 - 0 0
9月26日24時 842.48 0.01 3 3
9月27日01時 842.49 0.01 2 5
9月27日02時 842.51 0.02 2 7
9月27日03時 842.53 0.02 3 10
9月27日04時 842.55 0.02 3 13
9月27日05時 842.58 0.03 3 16
9月27日06時 842.61 0.03 3 19
9月27日07時 842.65 0.04 2 21
9月27日08時 842.69 0.04 2 23
9月27日09時 842.73 0.04 1 24
9月27日10時 842.77 0.04 1 25
9月27日11時 842.80 0.03 0 25
9月27日12時 842.83 0.03 0 25
集水面積が広い矢木沢ダムでは流域に降った雨が奥利根湖に到達するまで数時間を要します。深夜から早朝にかけて降った雨は、朝からお昼頃にかけて多く流入したようです。。
この日雨が降ることがなかったらくぐれていたかもしれません。今回は運がなかったのかな、それとも仕事を休んだ罰が当たったのかなw
さてさて、この日の目的は済みましたが入湖届の行先は大白沢と記入して出艇しましたので、大白沢へ寄ってみました。沢の水は降雨により流量が増え、勢いよく流れていました。
残念ながら今シーズンのくぐり岩チャレンジは終了です。これからは水位が徐々に上がっていきますので、くぐり岩はまもなく水没します。大白沢がある入り江を後にして出艇場所に戻ります。
湖岸の所々では周辺の山肌から集まった雨水が滝になって湖に注いでいました。
雨が弱まりましたので色づき始めの木々を鑑賞しつつ戻ります。奥利根湖の紅葉は例年ですと10月25日頃に見頃を迎えます。今年はきれいに色づくかな。
お気に入りの場所に寄ってみましたが、青空と日差しがないため今一つの景色でした。この場所もまもなく水中に沈みます。
小白沢方面の山々の上方は雲に覆われていました。雨のなか漕ぐことは少ないのでこのような情景を見ることは稀です。これはこれで趣がある景色です。
出艇場所に到着です。二股になった舗装路の様子を。ボートの方々は路面幅が広い右の舗装路を利用されることが多いです。左の舗装路は勾配が少し緩いのでカートを利用してのカヤックの運搬は右の舗装路よりは容易に感じます。
進入路監視小屋で出湖届を提出し、駐車場でびっしょりとなった艇をそそくさと片づけます。帰り際に貯水位を表示する量水標を確認してみました。このときの水面は842.8m付近にありました。数時間で20cmほど水位が上昇していました・・・。
駐車場を後にして管理用道路を走行していると洞元湖が目に入ります。周囲の山々が水面にきれいに映っていました。地肌が見えないと景色は一段と映えるようです。
昨秋は矢木沢ダムの修理用ゲートの設置工事のため貯水位が制限されており地肌が目立つなかでの紅葉カヤックとなりました。矢木沢ダム管理所で今秋の貯水位の制限について聞いたところとくに制限はないとのことでした。流域の降雨やダムからの補給などの状況にもよりますが、このまま順調に水位が上がっていけば満水に近い湖面で紅葉カヤックが楽しめるかな。青空のもときれいなブナの黄葉を見てみたいなぁ。
今シーズンくぐり岩をくぐれるチャンスは5月下旬と9月下旬の2回だけでした。今後のくぐり岩チャレンジに役立てるため、くぐれたであろう日近くの貯水位の変化について沼田総管河川情報の流域状況表を参考にさせていただきまとめておきました。それぞれの値は12時(正午)のものです。
日付 貯水位 貯水率 前日との増減 備考
─────────────────────────────────
9月20日 841.0m 66.2% -
9月21日 841.2m 66.9% 0.2m
9月22日 841.5m 67.8% 0.3m
9月23日 841.7m 68.6% 0.2m 訪れた日
9月24日 841.9m 69.1% 0.2m
9月25日 842.1m 70.0% 0.2m
9月26日 842.4m 71.0% 0.3m くぐれたであろう日
9月27日 842.8m 72.6% 0.4m 訪れた日
9月28日 843.2m 74.0% 0.4m
9月29日 843.5m 74.9% 0.3m
9月30日 843.7m 75.8% 0.2m
10月01日 845.2m 81.3% 1.5m
10月02日 845.8m 83.5% 0.6m
来シーズンはくぐれるといいな♪
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