9月13日以降の矢木沢ダムの貯水位の状況をまとめてみました。それぞれの値は12時(正午)のものです。
日 付 貯水位 増 減 備 考
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9月13日 842.2m - 訪れた日
9月14日 842.3m 0.1m△ くぐれるかもしれない下限
9月15日 842.4m 0.1m△ くぐれそうな範囲
9月16日 842.5m※ 0.1m△ ※予想値 くぐれそうな範囲の上限
9月17日 842.6m※ 0.1m△ ※予想値 くぐることが困難
13日は貯水位ができるだけ上がって欲しかったため遅めの出発でしたが、16日は貯水位ができるだけ上がって欲しくなかったため早めに出発しました。矢木沢ダムに到着後、駐車場で急いで艇を組み立てます。組み立て後、貯水位を表示する量水標を確認します。このときの水面は842.5m付近にありました。量水標を見た瞬間、「なんだかいけそうな気がする~」と思わず発してしまいましたw
進入路ゲートの横の進入路監視小屋で入湖の手続きを済ませます。水際に艇を運び、準備を整え出艇しまーす。
ダムの堤体を背にして、Y字の分岐へ向かいます。くぐり岩に早く到着したいため、湖岸の際を通過しつつ最短のルートを進みます。
Y字の分岐を通過しながら奈良沢方面の山々の景色を眺めます。低い雲に覆われていますが雨の心配はなさそうです。雨が降ると貯水位が急に上昇することがあるため、ここ数日は奥利根地域に降雨がないことを祈っていました。
奥利根湖の概略図、くぐり岩は大白沢へと続く入り江の入り口の近くに位置しています。Y字右側の本川方面へ向かいます。
Y字の分岐から本川方面へ入ります。日差しはなく湖面は穏やかでしたので快適なパドリングで湖の奥へ進みます。
奥利根ストレートと大白沢へと続く入り江の分岐が見えてきました。あと少しでくぐり岩に到着です。はやる気持ちを抑えます。
奥利根ストレートを左手に眺めつつ大白沢へと続く入り江に入ります。風があり波が高いとくぐるのに支障がありそうでしたがその心配はなさそうです。
いつもと同じく岩の正面が見えない角度からアプローチします。水面から露わになっている部分が思いのほか少なく見えたのでちょっと不安に駆られます。
そして岩の正面へ回ります。空洞が小さく見えるけど大丈夫かなぁ。さらに不安は深まりますが、これまでの経験を信じることに。
岩に近づき周辺を確認します。奥側の崩れた岩の塊は水没していましたのでボトムに接触することはなさそう。ただくぐるのに一つ支障がありました。自分の身体です。デッキと岩の間にすき間はほとんどありません。通常の体勢だと岩にぶつかってしまうため、コックピット内に身体を沈めてのチャレンジです。コーミングカバーを装着していたら無理だったかもしれません。
ここからは手探りで岩をくぐります。くぐりながらの撮影はままならず適当にシャッターを切ってみました。くぐっている様子は何となく撮れていたかな。仰向けの状態ですので視界から岩が消え空が見えたときにくぐれたことを実感しました。くぐり岩チャレンジをようやく成功することができました。岩の奥側からもくぐることができました。うれしくて3回ほどくぐっていました。帰宅後、このときの貯水位を流域概況で確認したところ842.51mでした。
岩の近くに降りることができたのでボイジャーが岩を通過する様子を確認してみました。このとき私は乗艇していないためくぐったときとは喫水が多少異なっています。幅はぎりぎりですき間はわずかでした。
乗艇した状態でデッキと岩とのすき間を測ってみました。どちら側からくぐるにしても艇の中央部では10cmちょっとのすき間でした。貯水位があと10cm高かったらくぐることはできなかったと思います。
くぐれたことを記念してくぐり岩とボイジャーをいっしょに収めてみました。くぐり岩、今後くぐることは二度とないかな。
この日の目的は達成しましたのであとはゆっくりと戻ります。行きは雲が多い空模様でしたが、帰りは青空がのぞくように。私の完全な思い上がりではありますが、チャレンジの成功を祝してくれているようでした。軽やかなパドリングで奥利根の景色を気分よく楽しみます。
行きは左岸寄りを漕いできましたので帰りは右岸寄りで戻ります。この日の貯水位だと気になる岩をぎりぎりで見ることができます。これらの岩は角度によって人の顔のように見えることがあります。
ブナの木々はうっすらと黄色がかっているように見えました。秋が近づいてきたかな。紅葉の季節、奥利根湖ではブナの黄葉を最初に楽しむことができます。例年だとあと一月くらいで見頃を迎えますが、今年は気温が高いので色づきは少し遅いのかな。
傾斜が緩やかな湖岸が露わになっていましたので艇を寄せて小休止です。水分を取りつつ軽くストレッチをして足がつるのを予防しておきました。
左岸に少し奥行きがある入り江がいくつかあります。貯水位が下がったときの湖岸、地肌の様子を見たかったため右岸から移動します。穏やかな湖面、秋風を感じながらのパドリングが心地よいです。
上空には夏の雲と秋の雲が広がっていました。これからはカヤックを楽しむのにいい季節です。
ネコ沢が位置する入り江のほか気になる入り江に入ってみました。この時季の入り江はワカサギ釣りをする方のボートを見ることが多く入ることはありません。この日は平日で湖上に出ているボートが少なかったため入ることができました。地肌を観賞しているとある動物に跨る親子根株の風景を見ることができました。
Y字の分岐を通過しながら奈良沢方面の山々の景色を眺めます。行きは雲で覆われていましたが帰りは峰々を見ることができました。山容や山々の配置のバランスがいいからかな、残雪はなくても見応えがある景色です。
傾斜が緩やかな湖岸が露わになっていましたので艇を寄せてまたまた小休止です。水が澄んでいればカヤックが飛んでいるように見える光景を撮影したかったのですが、濁っていたので飛ぶのは難しそうでした。
奈良沢方面の山々を背景に。貯水位が下がったときにしか見ることができないこの景色がお気に入りです。
出艇場所に到着です。満水位からは8mほど水位が下がっていますので水辺が広くなっています。ボートの方々はどこからでも出発できるため満水時に比べゲートに並ぶ車列が短くなるのが早いです。出艇時とは別の舗装路に艇を着けてみました。
漕ぎメーター。この日漕いだ距離は約11km、漕いだ時間は3時間ほどでした。行きは急ぎ、帰りはのんびりのパドリングでした。くぐり岩には30分くらいいたかな。
漕ぎマップ。この日のルートは、出艇~Y字分岐~くぐり岩~ネコ沢他~Y字分岐~着艇でした。
進入路監視小屋で出湖届を渡し、駐車場に戻り艇を片づけます。13日に訪れたときは雨の中での片づけとなりましたので、船体布やフレームなどが濡れた状態でした。この日は日差しのもとで片づけができたので用具を乾燥させることができました。とくに船体布のバウ側はびっしょりでしたが布を裏返して日干しできたため、さっぱりと乾かすことができました。これで心置きなく室内に保管できます。
奥利根湖のくぐり岩、くぐってみようと思ったのは2016年9月に訪れたときでした。あれから4年、4度目のチャレンジでようやくくぐることができ感無量です。くぐれたことで何かご利益があるかなと思いましたが、この翌日、思いも寄らない災難に遭うことに。運が悪かっただけだと思いますが、もしかしてあの岩はくぐってはまずかったのかも!?
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