この日、屋倉橋ゲートには6時頃に到着しました。ゲートは開いていましたので待つことなく管理用道路へと進入します。駐車場に到着後、艇を組み立てます。進入路ゲートの横の進入路監視小屋で入湖の手続きを済ませます。
管理人の方からは、天気の様子などを教えていただきました。いつも有用な情報をありがとうございます。そういえば以前、奥利根湖でSUPを楽しまれている方を見かけたことがあります。SUPでの湖面利用について確認をしたところ、現在は認めていないとのことでした。
水際に艇を運び、準備を整え出艇しまーす。この日は満水位からは2mほど水位が下がっていました。水際が広くなっていましたので、いつもとは異なるアングルで撮影してみました。
五月晴れのもと、青々とした木々のなかを気持ちよく漕ぎだします。ボートの方々が出発した後ですので、のんびりと進みます。
しばらく漕ぎ進みY字の分岐点に到達しました。右側が本川(利根川)方面、左側が奈良沢、コツナギ沢方面です。今回は奥利根深水の滝(万年滝)へ向かいますので右側の本川(利根川)方面へ進みます。
それではお決まりの分岐からの景色です。
奈良沢、コツナギ沢方面です。新緑と残雪の組み合わせが美しいリトルカナダの景色を見ることができました。群馬・新潟の県境に位置する越後山脈の残雪は早くも斑模様です。
本川(利根川)方面です。幽の沢山、小沢岳の残雪はそう長くない間に消えてしまいそうです。山々の斜面は緑で覆われてきました。
山間から幽の沢山、小沢岳の山肌がよく見えましたのでパチリ。広葉樹の若草色が艶やかです。
この日は日差しが強かったです。湖の冷たい水に備えそれなりの身なりをしていますのでちょっと暑かったです。小休止を兼ねて木かげでクールダウンします。
大立合せ沢を過ぎたあたりかな、右岸の近くで水面から樹幹が立ち現れます。乗り上げたら船体布は破損してしまいそうです。景色を眺めながらも水面下の樹幹に注意を払います。
この日はたくさんのボートが早朝から湖面へと出発して行きました。本川(利根川)方面では多くのボートを見かけました。
正面に割の萱沢の右岸の斜面が見えてきました。この起伏のある急傾斜面が見えると奥利根深水の滝(万年滝)まではもうすぐです。ここの右岸の斜面は様々な樹種が混在しており、秋には鮮やかな紅葉を見ることができます。新緑もいろいろな緑が混ざって鮮やかでした。
割の萱沢を通過し左へと転回します。正面に滝がある斜面が見えてきました。周囲とは異なる独特の岩肌です。植生も独特です。
右岸から左岸へ横断し、滝の正面へ移動します。徐々に滝の全容が見えてきます。斜面の上部で水が流れているのが見えましたのでパチリ。あの辺りで湧水しているのかな。
出艇場所から滝までは7kmちょっと、1時間20分ほどで到着です。正面から滝を眺めます。右側の2箇所の岩肌には水が流れた形跡がありました。降雨後には滝が出現するのかな。3本の滝を同時に見られたら壮大なんだろうなぁ~。
ミヤマナラの新緑に包まれた奥利根深水の滝(万年滝)を堪能します。橙色に染まる紅葉の景色も美しいですが、萌黄色の新緑の景色もまた見応えがありました。
滝を後にして奥に進むと・・・、ここでも水面から樹幹が立ち現れます。滝との位置関係はこんな感じでした。滝についつい見入っていると接触してしまいそうです。この樹幹は満水時には水面下に隠れます。
両岸が徐々に狭まり渓谷となる区間へ進みます。奥利根湖で唯一のくびれとなる場所です。
渓谷を抜け、利根川(右)と小穂口沢(左)の出合いに到達です。
まずは小穂口沢へ進みます。この季節、例年だと多くの残雪が見られますが、まったく見当たりませんでした。
右岸の巨木ですが樹種がわからなかったため、葉や樹皮を撮影して調べてみました。トチノキのようです。葉に特徴がありました。
流れが速く奥までは到達できませんでした。小穂口沢の水はとても澄んでいました。私のボイジャーは飛べたかなw
出合いに戻り利根川へ進入します。例年ですと両岸は雪で覆われていることが多いですが、ほとんど見かけることはありませんでした。
この日水辺の近くで初めて見た残雪です。雪の少なさを実感します。流れの緩やかな河原に艇を寄せ休憩です。
出艇場所から奥利根湖の最奥地までは、約10km、2時間ちょっとで到着しました。昼食には少し早いので周辺を散策します。利根川の水も清らかでした。水はそれほど冷たくありませんでしたよ。
静寂のなか、ハルゼミの鳴き声、ウグイスのさえずり、キツツキのドラミングに耳を傾けます。
お腹がすいたので昼食です。いつものカップヌードルですが・・・。私がジェットボイルを購入したときはカバーの色は単色しか選択できませんでしたが、現在はカラフルな色も選べるようになりました。着せ替え用のカバー(コジー)が販売されていましたので、青色からオレンジ色に衣替えをしてみましたw
昼食後、河原を後にして、くびれとなる場所を通過します。新緑のなかのパドリングは気持ちがよいですね。ジャングル風クルーズを楽しみます。
割沢の左岸に白い塊が見えましたので寄ってみました。この残雪もまもなく消えてしまいそうです。
割沢がある入り江から滝がある斜面を眺めてみました。雄大な景色を楽しみつつ滝に近寄ります。
地山に浸透した雪解け水が湧き出ているのかな。斜面に雪は見られませんがそこそこの水量がありました。
日差しがあると暑いです。滝に近づき飛沫を浴びて涼みます。ついでにマイナスイオンも浴びておきました。
あとはひたすら戻ります。西千ヶ倉沢の右岸の上方に残雪が見えましたのでパチリ。奥利根湖を囲む山々の斜面に雪はほとんどありません。
お腹が満たされ、程よく疲れていますので、帰りのパドリングはどうしてもだれてしまいがちです。遠方の景色などを楽しみつつ緊張感を保ちます。
日差しが強いため、ときどき木かげで小休止をしつつのどを潤します。貯水位が下がってしまうと木かげがなくなってしまうためちょっとつらいパドリングになってしまいそうです。。
単調なパドリングに飽きないように、湖岸に咲くヤマツツジやシャクナゲの花を楽しみながら進みます。
Y字の分岐近くまで戻ってきました。南の空には積乱雲が広がっていました。この日はすでに初夏の陽気でした。
Y字の分岐に到達です。リトルカナダの風景は雲に覆われつつありました。
出艇場所までまもなくです。14時を過ぎた頃かな、ボートの方々が一斉に戻ってきました。しばらくは出艇場所が混雑するため、遠回りをしつつ時間をずらして戻ります。普段は近づくことがない航行禁止区域の境界に沿って漕いでみました。遠くに見える上越国境の山並みの景色が斬新でした。
矢木沢ダムの堤体を左手に見ながら出艇場所に戻ります。点検放流では、青いゲートから最大毎秒約30立方メートルの水量が放流されます。
漕ぎメーター。操作ミスにより途中で停止していました。。行きは約10kmで2時間ちょっと、帰りは遠回りをしたため11kmくらいで2時間30分ほどかかったかな。なので~、この日漕いだ距離は約21km、漕いだ時間は5時間弱でした。
漕ぎマップ。この日のルートは、出艇~Y字分岐~奥利根深水の滝(万年滝)~小穂口沢~本川(昼食)~割沢~奥利根深水の滝(万年滝)~Y字分岐~着艇でした。
今回の漕ぎ度は「9」です(MAXは10)。行きは風の影響はほとんどありませんでしたが、帰りはずっと向かい風の中を漕いでいましたのでそこそこ疲れました。顔に当たる風が心地よかったです。無風だったら暑さでばてていたかも・・・。
先週行くことができなかった奥利根湖の奥地に到達することができました。また、晴天のもとリトルカナダや奥利根深水の滝(万年滝)の景色を見ることができ満悦です。いつもながらこの季節の奥利根湖でのパドリングは満足感でいっぱいになります。
この日の奥利根湖は思いのほか暑かったです。一月くらい季節が早く進んでいるような気候でした。暑くなるこれからの季節に奥利根湖を訪れる際は、熱中症と紫外線への対策が必須のようです。とくに水分補給のための飲料は多めに持っていくのがよさそうです。また、貯水位が下がると湖上には木かげがなくなるため、日よけの準備をしておくのがよいかもしれませんね。あ、私のおすすめはパイプに取り付けられるチェア用パラソルです。
前回訪れてわかってはいましたが、今回改めて今季の奥利根の雪の少なさを感じました。雪解け水が少ないため、今夏の渇水が懸念されるところです。
帰り際、点検放流の見学場所に立ち寄ってみました。草刈りなどきれいに整備され、翌日を待つばかりといった感じでした。点検放流は多くの見学者でにぎわうのかな。
矢木沢ダムを管理する水資源機構沼田総合管理所の後日の発表によると点検放流には約1,800名の見学者があったそうです。一昨年は約1,200名、昨年は約1,400名でしたので年々盛大になりますね。来年は見学に行ってみようかな。
管理用道路を通行していると洞元湖の湖面が鏡のようになっていましたのでパチリ。今季もこのような水面で漕いでみたいなぁ~。上越国境の残雪の峰々が見えましたのでまたまたパチリ。この稜線はイラサワ山の奥に位置していますので、奥利根湖からは見ることができません。朝は残雪の山々が湖面にきれいに映っていたんだけどなぁ・・・悔やまれます。
『ブナやナラ 新緑鮮やか 奥利根湖』
それでは、奥日光の様子をうかがいつつ、今日はこれまで!!
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