新緑の奥利根湖(本川方面)
6月2日(土)に奥利根湖(群馬県みなかみ町)で漕いできました。
奥利根湖は、利根川に位置する矢木沢ダムのダム湖です。
2日の奥利根湖 天候:晴れ 気温:24℃くらい 貯水率:68.1% 貯水位:約841.6m
矢木沢ダム(奥利根湖)の貯水位は、5月20日以降、日に日に下がり続けています。そんななか、5月26日に貯水位が約846mの奈良沢、コツナギ沢方面を訪れたところです。
貯水位が842m付近のときに奥利根湖でやってみたいことがあり、その後様子をうかがっていましたが思いのほか貯水位が早く下がっており、週末には841m以下になってしまいそうでした。。
この週末は木々の緑が鮮やかになった中禅寺湖に出かけてみようと思い準備をしていました。出発前に奥利根湖の貯水位を一応確認すると約841.5mになっていました。午前中は放流を停止するため貯水位が上昇する傾向にあるので若しやと思い行先の変更ですw

やってみたいことは残念ながらかないませんでしたが、青空のもと新緑の奥利根湖を満喫してきました
。
奥利根湖は、利根川に位置する矢木沢ダムのダム湖です。
2日の奥利根湖 天候:晴れ 気温:24℃くらい 貯水率:68.1% 貯水位:約841.6m
矢木沢ダム(奥利根湖)の貯水位は、5月20日以降、日に日に下がり続けています。そんななか、5月26日に貯水位が約846mの奈良沢、コツナギ沢方面を訪れたところです。
貯水位が842m付近のときに奥利根湖でやってみたいことがあり、その後様子をうかがっていましたが思いのほか貯水位が早く下がっており、週末には841m以下になってしまいそうでした。。
この週末は木々の緑が鮮やかになった中禅寺湖に出かけてみようと思い準備をしていました。出発前に奥利根湖の貯水位を一応確認すると約841.5mになっていました。午前中は放流を停止するため貯水位が上昇する傾向にあるので若しやと思い行先の変更ですw

やってみたいことは残念ながらかないませんでしたが、青空のもと新緑の奥利根湖を満喫してきました

駐車場で艇を組み立てた後、貯水位を表示する量水標を確認します。このときの水面は841.5m付近にありました。んー、微妙w


アーチダムから駐車場へ戻る途中に出艇場所の様子が目に入ります。この1週間で約4.5m貯水位が下がりましたので水際までがだいぶ遠くなりました。進入路ゲートの横の進入路監視小屋で入湖の手続きを済ませます。


満水のときに出艇できる場所です。ここから水際まで8mほど下ります。水際は広くなっていますのでどこからでも出艇可能です。


進入路が空いていましたので舗装路を下りてきました。準備を整え出艇しまーす。

ダムの堤体を背にして、Y字の分岐へ向かいます。青空のもと静穏な湖面を滑るように進みます
。

Y字の分岐に到達しました。今回の目的地は大白沢がある入り江ですのでY字右側の本川(利根川)方面へ進みます。

分岐からの景色です。青空に残雪の山々が映えていました。この1週間で雪が少し減った感じかな、大きな違いはわかりませんでした。

リトルカナダの景色、青空のもとだと一段と引き立ちます
。

分岐を後にしてY字の右側へ進みます。分岐の岬越しに見える残雪の山は左が柄沢山、右が巻機山かな。山間から小沢岳と幽の沢山を望みます。


滑らかな湖面をのんびり進んでいると対岸の地肌で特徴のある岩が目に留まります。帰りに近くで見てみよっと。


大白沢へと続く入り江の入口から湖の奥の方を見渡すと穏やかな湖面が広がり、周囲の景色が水面にきれいに映っていました。

この日の目的地である大白沢へと続く入り江に進みます。左手前方に目的物が見えてきました。


ドーナツのような形状をした岩があります。以前からこの空洞をカヤックでくぐってみたいと思っていました。このときは残念ながら貯水位が少し足りませんでした・・・。しばらくすれば貯水位が上がるかもしれないので帰りにまた寄ってみることにしました。

空洞をくぐることができるある程度正確な貯水位を知りたいため、パドルを当てて高さを計測してみました。水面からジョイントまでの高さは105cmでした。ハンドレベルを持ってくればもう少し正確に測ることができたかな。


この時点で9時頃でしたので本川(利根川)方面で行ける場所まで行ってみることにしました。まずは近くにある大白沢に寄ってみます。

大白沢は湖への流入部が奥利根湖の他の沢とは異なり独特です。情趣がある沢ですが、岩に囲まれた狭隘な場所のため撮影にちょっと苦労します。


大白沢、入り江を後にして展けた湖面へ戻ります。


雄大な景色を眺めながら奥へと進みます。正面の突き当りは割の萱沢、その奥は赤倉岳へと続く稜線が連なります。残雪が見えるのは群馬・新潟の県境に位置する平ヶ岳です。

来た方向を振り向くとこれまた気になる景色が。雪が残る柄沢山、刃物ヶ崎山を頂とするコツナギ沢と白ビ沢の分水界となる尾根筋とその東壁の断崖です。前日の降雨により空気が澄んでいたため遠方の景色もはっきりと見えていました。


トローリングを楽しまれているボートの方がいますので近寄らないように進みます。しばらくすると小黒沢の手前の右岸に立ち枯れの木々が見える場所があります。この場所には矢木沢ダムの建設に伴い唯一水没した施設の湯ノ花温泉があったそうです。温泉は川辺にあったので深い水中に沈んでいます。

西千ヶ倉沢へと続く入り江を過ぎ、奥利根深水の滝(万年滝)がある斜面が見えてきました。

左岸へ横断しながら滝の正面に近づきます。岩肌を被うミヤマナラの萌黄色の新緑が鮮やかです。

滝を正面から眺めます。雪解け水が減ったからかな、1ヶ月前に訪れたときより水量はだいぶ少なくなっていました。

貯水位が下がっていますので滝の対岸近くでは立ち枯れの大木が露わになっていました。滝がある斜面を振り返りつつ奥へ進みます。


両岸が徐々に狭まりくびれとなる区間へ進みます。水がだいぶ澄んできましたので行き止まりとなる場所は間もなくかな。

くびれで合流する赤倉沢に寄ってみました。貯水位が高いときは休憩するのによさそうな場所だなぁと思っていましたが、貯水位が下がると艇を寄せるのが難しそうでした。


くびれを抜けると水深が浅くなり流れがでてきました。利根川と小穂口沢の出合い付近で行き止まりになりました。奥利根湖の貯水位による湖面マップに追記しておこっと。

カヤックで漕ぐことができた最上流部です。左は小穂口沢、右は利根川です。出合い付近で残雪を見かけることはありませんでした。


ちょっとした中州に艇を寄せ、川床にテーブルとイスを設け昼食にしました。清流を眺めつつ、水が流れる音、ハルゼミの鳴き声を聞きながら休憩です。日差しが強く、気温が上がってきましたが、水辺なので少しは涼しく過ごせたかな。


出合いに小高い中州がありましたので、艇を寄せ少し高い位置から周辺を眺めてみました。
来た方向でくびれになった場所です。

小穂口沢方面です。

利根川方面です。

小高い中州を後にして戻ります。くびれとなる区間へ入ります。ここの両岸は矢木沢ダムの建設に伴い掘削してできた斜面のようです。この場所はダムができる以前はどのように水が流れていたんだろうな。

右岸に沿って滝に近づきます。雄大な斜面の所々でヤマツツジの花を見ることができ、朱色が新緑に映えていました。

暑かったので飛沫を浴びようと滝の近くに寄りましたが、飛沫が飛び散るほどの水量はありませんでした・・・。貯水位が下がっている分、滝が大きく見えました。


大白沢がある入り江まで最短のルートで戻ります。右岸を進みながら対岸の割の萱沢を望みます。

前回訪れたときに寄ることができなかった西千ヶ倉沢に寄ってみました。水際は流木などで荒廃していました。奥をのぞくとまだ残雪を見ることができました。


展けた湖面に戻り対岸の東千ヶ倉沢を望みます。この流域も雄大な景色です。

貯水位が下がったときの楽しみの一つとして水中から露わとなった岩肌の観賞があります。節理を見たり特徴がある岩を探しながら飽きないようにパドリングを続けますw


しばらくは単調な地形、景色が続きます。対岸の小黒沢を望みます。この沢にも雪が残っていました。斜面から崩れた雪が堆積しているようでした。

風があると心地よいですが、風がやむと暑いです。木かげは水面まで届きませんので、湖上のほぼ全面が日なたです。暑さ対策、日焼け防止にチェア用パラソルが役立ちました。

貯水位が下がったときの楽しみの一つとして水中から露わとなった根株の観賞があります。いろいろな根株を見かけました。この日気になった根株です。左が4株の根株家族で右が根株3兄弟w


大立合せ沢へと続く入り江付近で右岸から左岸へ横断し、大白沢がある入り江へ向かいます。谷間に雪が残る山々を湖の真ん中辺りからズームで撮影してみました。
刃物ヶ崎山を頂とするコツナギ沢と白ビ沢の分水界となる尾根筋とその東壁の断崖の谷間の残雪。

赤倉岳へと続く稜線とその西向き斜面の谷間の残雪。新緑に残雪の白さが引き立ちます。

入り江に入りドーナツのような形状をした岩に近づきます。ドーナツ~岩では表記が長いので、私の中ではとりあえず「くぐり岩」としておきました。


岩に日が当たり形状がくっきりとわかるようになったのでくぐり岩の全容を。
左は地肌の側から。右は入り江の入り口側から。ドーナツのような形状になっている部分だけ周辺とは岩質が異なるようです。


左は入り江の中側から。右は入り江の奥側から。矢木沢ダムの建設に伴い斜面を掘削する際になぜこのような形で岩を残したのか不思議です。何か役割、意味があったのかなぁ。


午前中より少しだけ貯水位が上がりましたが、くぐれるほどではありませんでした。。んー、残念。くぐり岩ですが風化がだいぶ進んでおり表面はとても脆弱でした。今後数年ということはないと思いますが、将来的には空洞はなくなってしまいそうです。

またパドルを当てて高さを計測してみました。午前中は空洞の一番広い部分の高さを計測しましたので、今回は通過できるギリギリの高さを測ってみました。水面からの高さは60cmでした。


くぐり岩を後にして入り江を出ます。入り江の対岸も見応えがある景色です。

左岸から右岸へ横断し行きに気になった岩へ向かいます。その前に日差しがきついので大立合せ沢へ寄り休憩です。

大立合せ沢がある入り江の奥まった所に大きな岩があります。この場所は午後になると日かげになるため暑いときには快適な休憩場所となります。岩はオーバーハングしているため雨宿りにもよさそう。


休憩後は右岸に沿って戻ります。気になる岩が見えてきました。対岸からは人面岩っぽく見えましたが近くで見るとそうでもなさそう・・・。見る角度によるのかな、いずれにしても興味深い岩です。


右岸に沿って漕いでいるとさらに興味深い岩が目に入りました。くしゃっとした表情に趣を感じます。こっちの岩の方が人面岩っぽいかなw


まもなくY字の分岐です。進んできた方向を振り返るとまだ梅雨入り前ですが夏空が広がっていました。ちょっと暑いですけどいい日和に恵まれました。

分岐の岬に到達です。本川方面を漕いだときはここまで来ると堤体も見えていますのでようやく戻ってきたなという感じです。奥利根湖のまったり岬!?

リトルカナダの景色を眺めながら湖を横断します。この日は奈良沢方面から風が吹いていましたので横からの波を受けながらのパドリングです。先週この風が吹いていればセーリングが楽しめたのになぁ。。

横波に対して足を踏ん張って漕いでいたら足がつりそうになってしまいました・・・。長い時間同じ体勢でいたのと水分補給の不足が原因かな。湖岸に緩やかな尾根が露わになっていましたので艇を寄せて小休止です。

岸に上がり軽いストレッチで身体をほぐし、水分を補給します。

水際の色の変化がきれいでしたので少し尾根に上り見下ろしてみました。貯水位が下がったときにのみ見られる景色です。

奥利根の美しい景色にリゾートを訪れたような気分に浸ります
。あ、足がつりそうなのは治りましたw

リトルカナダの景色を眺めながらY字の分岐を後にしました。青空が清々しいです。

矢木沢ダムの堤体が近くに見えてきました。満水位から8mほど貯水位が下がっていますので堤体が高く見えています。

出艇場所に到着です。水際は広くなっていますのでどこにでも艇を着けることができます。もう少し貯水位が下がると地肌の部分は急な斜面になってしまうため、出艇場所としての利用はできなくなってしまいます。

漕ぎメーター。この日漕いだ距離は約24km、漕いだ時間は6時間ほどでした。湖の最奥地までは行っていませんが、いろいろな場所をちょこまかしていたので距離が延びたようです。

漕ぎマップ。この日のルートは、出艇~Y字分岐~くぐり岩~大白沢~奥利根深水の滝(万年滝)~赤倉沢~小穂口沢~本川(昼食)~奥利根深水の滝(万年滝)~西千ヶ倉沢~くぐり岩~大立合せ沢~Y字分岐~着艇でした。そこそこ長い距離でしたが、バッテリがなくなることなく記録できました。
今回の漕ぎ度は「9」です(MAXは10)。全般を通して風は穏やかでした。時折、向かい風になることがありましたが疲労するほどではなかったです。暑さでちょっと疲れたかな。
この日の目的は達成することができませんでしたが、新緑の奥利根湖を満喫することができました
。これから夏に向けては農業用水の水需要が高まるため下流域への貯水の補給が増えそうです。しばらくの間貯水位は低くなりますので、またくぐれそうな貯水位になったらチャレンジしてみようかな。
帰り道、洞元湖越しに小沢岳、三ツ石山の残雪の様子を見て管理用道路を後にしました。次はいつ訪れることができるかな。

【 くぐり岩をくぐるための貯水位についての検討 】
昨秋くぐり岩を訪れ、くぐれそうなおおまかな貯水位を842m付近と見定めました。今回訪れてみておおよそ合っていたかなという感じです。ただ空洞が狭隘なため、くぐるにはある程度正確な貯水位を知る必要があります。前回は目視による概算でしたが、今回はメジャーを使用しての計測ですのでそこそこ正確な数値を導くことができそうです。
矢木沢ダム(奥利根湖)の貯水位は、現地では堤体に表示された量水標、自宅では矢木沢ダムを管理する水資源機構沼田総合管理所のホームページで公開されている沼田総管河川情報の流域概況で確認しています。
6月2日は漕ぐ前と漕いだ後で量水標を確認しました。左が漕ぐ前で貯水位は841.5m、右が漕いだ後で貯水位は841.6mでした。


流域概況での貯水位は漕ぐ前が841.49m、漕いだ後が841.60mでした。量水標と流域概況の貯水位に相違がないことが確認できました。誤差なし!!
行きにくぐり岩で高さを計測したときの時刻の流域概況での貯水位は841.52mでした。このとき計測した高さは105cmでしたので空洞の一番広い部分の貯水位は842.6mになります。また同様に、帰りの流域概況での貯水位は841.58m、計測した高さは60cmでしたので空洞を通過できるギリギリの貯水位は842.2mになります。
ということで貯水位が842.5m付近であればくぐれることがわかりました。ただ奥利根湖の貯水位は1日で1mくらい変化することがあるのでピンポイントで合わせるのはかなり難しそうです。


アーチダムから駐車場へ戻る途中に出艇場所の様子が目に入ります。この1週間で約4.5m貯水位が下がりましたので水際までがだいぶ遠くなりました。進入路ゲートの横の進入路監視小屋で入湖の手続きを済ませます。


満水のときに出艇できる場所です。ここから水際まで8mほど下ります。水際は広くなっていますのでどこからでも出艇可能です。


進入路が空いていましたので舗装路を下りてきました。準備を整え出艇しまーす。

ダムの堤体を背にして、Y字の分岐へ向かいます。青空のもと静穏な湖面を滑るように進みます


Y字の分岐に到達しました。今回の目的地は大白沢がある入り江ですのでY字右側の本川(利根川)方面へ進みます。

分岐からの景色です。青空に残雪の山々が映えていました。この1週間で雪が少し減った感じかな、大きな違いはわかりませんでした。

リトルカナダの景色、青空のもとだと一段と引き立ちます


分岐を後にしてY字の右側へ進みます。分岐の岬越しに見える残雪の山は左が柄沢山、右が巻機山かな。山間から小沢岳と幽の沢山を望みます。


滑らかな湖面をのんびり進んでいると対岸の地肌で特徴のある岩が目に留まります。帰りに近くで見てみよっと。


大白沢へと続く入り江の入口から湖の奥の方を見渡すと穏やかな湖面が広がり、周囲の景色が水面にきれいに映っていました。

この日の目的地である大白沢へと続く入り江に進みます。左手前方に目的物が見えてきました。


ドーナツのような形状をした岩があります。以前からこの空洞をカヤックでくぐってみたいと思っていました。このときは残念ながら貯水位が少し足りませんでした・・・。しばらくすれば貯水位が上がるかもしれないので帰りにまた寄ってみることにしました。

空洞をくぐることができるある程度正確な貯水位を知りたいため、パドルを当てて高さを計測してみました。水面からジョイントまでの高さは105cmでした。ハンドレベルを持ってくればもう少し正確に測ることができたかな。


この時点で9時頃でしたので本川(利根川)方面で行ける場所まで行ってみることにしました。まずは近くにある大白沢に寄ってみます。

大白沢は湖への流入部が奥利根湖の他の沢とは異なり独特です。情趣がある沢ですが、岩に囲まれた狭隘な場所のため撮影にちょっと苦労します。


大白沢、入り江を後にして展けた湖面へ戻ります。


雄大な景色を眺めながら奥へと進みます。正面の突き当りは割の萱沢、その奥は赤倉岳へと続く稜線が連なります。残雪が見えるのは群馬・新潟の県境に位置する平ヶ岳です。

来た方向を振り向くとこれまた気になる景色が。雪が残る柄沢山、刃物ヶ崎山を頂とするコツナギ沢と白ビ沢の分水界となる尾根筋とその東壁の断崖です。前日の降雨により空気が澄んでいたため遠方の景色もはっきりと見えていました。


トローリングを楽しまれているボートの方がいますので近寄らないように進みます。しばらくすると小黒沢の手前の右岸に立ち枯れの木々が見える場所があります。この場所には矢木沢ダムの建設に伴い唯一水没した施設の湯ノ花温泉があったそうです。温泉は川辺にあったので深い水中に沈んでいます。

西千ヶ倉沢へと続く入り江を過ぎ、奥利根深水の滝(万年滝)がある斜面が見えてきました。

左岸へ横断しながら滝の正面に近づきます。岩肌を被うミヤマナラの萌黄色の新緑が鮮やかです。

滝を正面から眺めます。雪解け水が減ったからかな、1ヶ月前に訪れたときより水量はだいぶ少なくなっていました。

貯水位が下がっていますので滝の対岸近くでは立ち枯れの大木が露わになっていました。滝がある斜面を振り返りつつ奥へ進みます。


両岸が徐々に狭まりくびれとなる区間へ進みます。水がだいぶ澄んできましたので行き止まりとなる場所は間もなくかな。

くびれで合流する赤倉沢に寄ってみました。貯水位が高いときは休憩するのによさそうな場所だなぁと思っていましたが、貯水位が下がると艇を寄せるのが難しそうでした。


くびれを抜けると水深が浅くなり流れがでてきました。利根川と小穂口沢の出合い付近で行き止まりになりました。奥利根湖の貯水位による湖面マップに追記しておこっと。

カヤックで漕ぐことができた最上流部です。左は小穂口沢、右は利根川です。出合い付近で残雪を見かけることはありませんでした。


ちょっとした中州に艇を寄せ、川床にテーブルとイスを設け昼食にしました。清流を眺めつつ、水が流れる音、ハルゼミの鳴き声を聞きながら休憩です。日差しが強く、気温が上がってきましたが、水辺なので少しは涼しく過ごせたかな。


出合いに小高い中州がありましたので、艇を寄せ少し高い位置から周辺を眺めてみました。
来た方向でくびれになった場所です。

小穂口沢方面です。

利根川方面です。

小高い中州を後にして戻ります。くびれとなる区間へ入ります。ここの両岸は矢木沢ダムの建設に伴い掘削してできた斜面のようです。この場所はダムができる以前はどのように水が流れていたんだろうな。

右岸に沿って滝に近づきます。雄大な斜面の所々でヤマツツジの花を見ることができ、朱色が新緑に映えていました。

暑かったので飛沫を浴びようと滝の近くに寄りましたが、飛沫が飛び散るほどの水量はありませんでした・・・。貯水位が下がっている分、滝が大きく見えました。


大白沢がある入り江まで最短のルートで戻ります。右岸を進みながら対岸の割の萱沢を望みます。

前回訪れたときに寄ることができなかった西千ヶ倉沢に寄ってみました。水際は流木などで荒廃していました。奥をのぞくとまだ残雪を見ることができました。


展けた湖面に戻り対岸の東千ヶ倉沢を望みます。この流域も雄大な景色です。

貯水位が下がったときの楽しみの一つとして水中から露わとなった岩肌の観賞があります。節理を見たり特徴がある岩を探しながら飽きないようにパドリングを続けますw


しばらくは単調な地形、景色が続きます。対岸の小黒沢を望みます。この沢にも雪が残っていました。斜面から崩れた雪が堆積しているようでした。

風があると心地よいですが、風がやむと暑いです。木かげは水面まで届きませんので、湖上のほぼ全面が日なたです。暑さ対策、日焼け防止にチェア用パラソルが役立ちました。

貯水位が下がったときの楽しみの一つとして水中から露わとなった根株の観賞があります。いろいろな根株を見かけました。この日気になった根株です。左が4株の根株家族で右が根株3兄弟w


大立合せ沢へと続く入り江付近で右岸から左岸へ横断し、大白沢がある入り江へ向かいます。谷間に雪が残る山々を湖の真ん中辺りからズームで撮影してみました。
刃物ヶ崎山を頂とするコツナギ沢と白ビ沢の分水界となる尾根筋とその東壁の断崖の谷間の残雪。

赤倉岳へと続く稜線とその西向き斜面の谷間の残雪。新緑に残雪の白さが引き立ちます。

入り江に入りドーナツのような形状をした岩に近づきます。ドーナツ~岩では表記が長いので、私の中ではとりあえず「くぐり岩」としておきました。


岩に日が当たり形状がくっきりとわかるようになったのでくぐり岩の全容を。
左は地肌の側から。右は入り江の入り口側から。ドーナツのような形状になっている部分だけ周辺とは岩質が異なるようです。


左は入り江の中側から。右は入り江の奥側から。矢木沢ダムの建設に伴い斜面を掘削する際になぜこのような形で岩を残したのか不思議です。何か役割、意味があったのかなぁ。


午前中より少しだけ貯水位が上がりましたが、くぐれるほどではありませんでした。。んー、残念。くぐり岩ですが風化がだいぶ進んでおり表面はとても脆弱でした。今後数年ということはないと思いますが、将来的には空洞はなくなってしまいそうです。

またパドルを当てて高さを計測してみました。午前中は空洞の一番広い部分の高さを計測しましたので、今回は通過できるギリギリの高さを測ってみました。水面からの高さは60cmでした。


くぐり岩を後にして入り江を出ます。入り江の対岸も見応えがある景色です。

左岸から右岸へ横断し行きに気になった岩へ向かいます。その前に日差しがきついので大立合せ沢へ寄り休憩です。

大立合せ沢がある入り江の奥まった所に大きな岩があります。この場所は午後になると日かげになるため暑いときには快適な休憩場所となります。岩はオーバーハングしているため雨宿りにもよさそう。


休憩後は右岸に沿って戻ります。気になる岩が見えてきました。対岸からは人面岩っぽく見えましたが近くで見るとそうでもなさそう・・・。見る角度によるのかな、いずれにしても興味深い岩です。


右岸に沿って漕いでいるとさらに興味深い岩が目に入りました。くしゃっとした表情に趣を感じます。こっちの岩の方が人面岩っぽいかなw


まもなくY字の分岐です。進んできた方向を振り返るとまだ梅雨入り前ですが夏空が広がっていました。ちょっと暑いですけどいい日和に恵まれました。

分岐の岬に到達です。本川方面を漕いだときはここまで来ると堤体も見えていますのでようやく戻ってきたなという感じです。奥利根湖のまったり岬!?

リトルカナダの景色を眺めながら湖を横断します。この日は奈良沢方面から風が吹いていましたので横からの波を受けながらのパドリングです。先週この風が吹いていればセーリングが楽しめたのになぁ。。

横波に対して足を踏ん張って漕いでいたら足がつりそうになってしまいました・・・。長い時間同じ体勢でいたのと水分補給の不足が原因かな。湖岸に緩やかな尾根が露わになっていましたので艇を寄せて小休止です。

岸に上がり軽いストレッチで身体をほぐし、水分を補給します。

水際の色の変化がきれいでしたので少し尾根に上り見下ろしてみました。貯水位が下がったときにのみ見られる景色です。

奥利根の美しい景色にリゾートを訪れたような気分に浸ります


リトルカナダの景色を眺めながらY字の分岐を後にしました。青空が清々しいです。

矢木沢ダムの堤体が近くに見えてきました。満水位から8mほど貯水位が下がっていますので堤体が高く見えています。

出艇場所に到着です。水際は広くなっていますのでどこにでも艇を着けることができます。もう少し貯水位が下がると地肌の部分は急な斜面になってしまうため、出艇場所としての利用はできなくなってしまいます。

漕ぎメーター。この日漕いだ距離は約24km、漕いだ時間は6時間ほどでした。湖の最奥地までは行っていませんが、いろいろな場所をちょこまかしていたので距離が延びたようです。

漕ぎマップ。この日のルートは、出艇~Y字分岐~くぐり岩~大白沢~奥利根深水の滝(万年滝)~赤倉沢~小穂口沢~本川(昼食)~奥利根深水の滝(万年滝)~西千ヶ倉沢~くぐり岩~大立合せ沢~Y字分岐~着艇でした。そこそこ長い距離でしたが、バッテリがなくなることなく記録できました。
今回の漕ぎ度は「9」です(MAXは10)。全般を通して風は穏やかでした。時折、向かい風になることがありましたが疲労するほどではなかったです。暑さでちょっと疲れたかな。
この日の目的は達成することができませんでしたが、新緑の奥利根湖を満喫することができました

帰り道、洞元湖越しに小沢岳、三ツ石山の残雪の様子を見て管理用道路を後にしました。次はいつ訪れることができるかな。

昨秋くぐり岩を訪れ、くぐれそうなおおまかな貯水位を842m付近と見定めました。今回訪れてみておおよそ合っていたかなという感じです。ただ空洞が狭隘なため、くぐるにはある程度正確な貯水位を知る必要があります。前回は目視による概算でしたが、今回はメジャーを使用しての計測ですのでそこそこ正確な数値を導くことができそうです。
矢木沢ダム(奥利根湖)の貯水位は、現地では堤体に表示された量水標、自宅では矢木沢ダムを管理する水資源機構沼田総合管理所のホームページで公開されている沼田総管河川情報の流域概況で確認しています。
6月2日は漕ぐ前と漕いだ後で量水標を確認しました。左が漕ぐ前で貯水位は841.5m、右が漕いだ後で貯水位は841.6mでした。


流域概況での貯水位は漕ぐ前が841.49m、漕いだ後が841.60mでした。量水標と流域概況の貯水位に相違がないことが確認できました。誤差なし!!
行きにくぐり岩で高さを計測したときの時刻の流域概況での貯水位は841.52mでした。このとき計測した高さは105cmでしたので空洞の一番広い部分の貯水位は842.6mになります。また同様に、帰りの流域概況での貯水位は841.58m、計測した高さは60cmでしたので空洞を通過できるギリギリの貯水位は842.2mになります。
ということで貯水位が842.5m付近であればくぐれることがわかりました。ただ奥利根湖の貯水位は1日で1mくらい変化することがあるのでピンポイントで合わせるのはかなり難しそうです。