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~湖上の景色に誘われて♪~

カヤック・SUPから眺めた湖上の景色を備忘録としてひっそりと綴っています

新緑のならまた湖

   

5月27日(土)にならまた湖(群馬県みなかみ町)で漕いできました。
ならまた湖は、楢俣川に位置する奈良俣ダムのダム湖です。
27日のならまた湖 天候:晴れ後くもり 気温:18℃くらい 貯水率:100.0% 貯水位:約888.2m

矢木沢ダム(奥利根湖)、奈良俣ダム(ならまた湖)の冬季閉鎖が5月15日(月)に開放されました。早速、先週の20日に奥利根湖へ出かけたところです。今冬の奥利根は積雪が多かったとのことですので、ならまた湖から望む山々の残雪の景色も見たいなぁと思っていました。昨春は4月下旬に訪れましたが、ならまた湖の周辺では雪を見ることはありませんでした。
そして、ならまた湖でやってみたいことがありました。出艇場所となるオートキャンパーズエリアならまたの情報を確認していたところ、ならまた湖地名図なるものがありました。ならまた湖の見所には地名がついているようです。地名図を片手に現地を追ってみたくなりました。ちょっとした探検気分を味わえそうでした。何度も訪れているならまた湖ですが、違った目的があるとワクワクしながら新たな気分で楽しめそうですテヘッ

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満水の湖面で地名を巡りつつ、奥利根の山々、至仏山を代表とする尾瀬の山並みを眺めてきました。


奈良俣ダムに到着すると自然越流による美しい放流シーンを見ることができましたドキッ。到着したころは雲がちょっと多かったです。

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出艇場所はいつものオートキャンパーズエリアならまたの湖畔です。コンクリート製の階段の上で艇を組み立てます。キャンプ場の管理棟で入湖届を提出し、準備を整え出艇しまーす。艇を組み立てた階段のすぐ下が水際ですので、そこから艇を出しました。

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この日はダムの堤体を基点として右回りで地名を巡りつつ湖面を周回します。ならまた湖地名図を参照にしながら探検に出発ですw

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地名を巡りながら併せて沢も巡ってみます。

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以下にでてくる地名は、オートキャンパーズエリアならまたのサイトの「ならまた湖地名図」から引用させていただきました。【 】はエリア、『 』はゾーン、《 》はポイントを表します。後ろの括弧書きは地名の由来になります。こちらも同サイトからの引用です。これらの地名は、みなかみ町レイクカヌー連絡協議会及び奥利根湖・ならまた湖利用協議会の提供によるそうですので、公認の名称になるのかな。

キャンパーズビーチ(キャンプ場正面の広い場所)を出発して、ウォーターワールド(こぎ始めて初めて目にする湖面のエリア)を進みます。貯水位が高いとキャンパーズビーチは現れず水面下です。

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ウォーターワールドの下流側は、立ち入り禁止エリア(カヌーで漕ぐことができないエリア)が設定されています。両岸にある赤い杭を結んだ線からダム堤体側は航行禁止区域です。

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航行禁止区域の線は網場(オレンジ色のブイ)より上流側に設けられていますので、網場に近づくことはできません。

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ウォーターワールドからウィンディストレート(午後に強い向かい風になる広いエリア)に入ります。午前中の早い時間帯でしたので、湖面はまだ穏やかでした。

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右岸の最も下流側に位置する入り江がエスケープ(風が吹いても影響がほとんどないエスケープポイント)です。高台にあるダム管理所からよく見える場所に位置しています。SUPに乗るのに都合がよさそう。暑くなったら訪れてみようかな♪

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右岸に沿って進みます。遠方に尾瀬の山並みが見通せました。左から至仏山、小至仏山、小笠、笠ヶ岳です。山々に残る雪はだいぶ解けてしまったようです。

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エスケープの奥の入り江がビートルズ(この小さなワンドでは風の吹き溜まりで昆虫がよく見つかる)です。カブトムシ、クワガタムシが好むような樹木がありました。ならまた湖ではミヤマクワガタなどを水面で見かけることがあります。

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ビートルズの奥に位置し、幽倉沢、板目沢へと続く入り江がリトルカナダ(まるでカナダのような景色)です。ならまた湖にもリトルカナダがありました。

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入り江に少し進むと奥まった場所に雪渓が見られました。新緑と残雪のコントラストを楽しみますニコニコ

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さらに進むと一面が岩肌で覆われています。ウォール(巨大な岩壁)です。見応えのある岩壁です。

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入り江の突き当りにあるのがジャイアントロック(切り立った大きな岩がある)です。この周辺は紅葉の時季には絶景が楽しめます。

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ジャイアントロックの奥にある幽倉沢です。沢は雪で覆われていました。

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板目沢の前がサンドビーチ(2011年集中豪雨により出現した砂場がある)です。貯水位が高いとビーチは出現しません。7月~9月までの洪水期は貯水位が下がりますのでビーチで遊ぶことができそうです。板目沢は木々が生い茂り見通すことができませんでした。雪はたくさん残っているようでした。

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リトルカナダの入り江の様子、立ち枯れの木々や岩肌、広葉樹が多いからカナダのような景色に見えるのかな。

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リトルカナダの隣の入り江がツイスター(このワンドでは風が廻る)です。ここに進入したことはほとんどありません。

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ツイスターから奥は別のエリアになります。ウィンディストレートからサンシャインヴィレッジ(早朝漕いだときに朝日がよく当たるエリア)に入ります。以前早朝カヤックを楽しんだとき、このエリアでサンライズの景色を満喫しました。

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水面がなめらかになり周囲の景色が映ります。ならまた湖では鏡のような湖面に出合うことがときどきあります。

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対岸にワッフル(格子状の斜面の模様がワッフルの模様に似ている)の全景が見えました。近寄ったときによく見てみることにしました。このワッフル、遠くから見るとMの字に見えることがあります。

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サンシャインヴィレッジから至仏の間(至仏山に近い広いエリア)に入ります。この位置からは至仏山を望むことはできません。

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小石沢へと続く入り江が小石(小石沢直前のワンド)です。入り江の奥行きはさほどありませんが両岸はキュッと狭まっていきます。

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小石沢は雪がたっぷりと残っていました。しばらくは残雪の涼しさを感じることができそうです。

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針葉樹の深緑とブナやミズナラといった広葉樹の新緑のコントラストが鮮やかです。小鳥のさえずり、ウグイスやエゾハルゼミの鳴き声を聞きながらのんびりとした時間を過ごしますシーッ

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至仏山は雲で覆われてしまいました。この日、至仏の間で至仏山を見ることはできませんでした。。

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大石沢へと続く入り江が大石(大石沢直前のワンド)です。この入り江では釣りをされている方を見かけることが多いです。よく釣れるのかな。

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両岸が迫った谷間で木々を近くに見ながら入り江を奥へと進みます。大石沢は雪で塞がれていました。少し寒さを感じるくらいに周辺の空気は冷えていました。

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入り江の奥は風の影響を受けることが少ないです。水面に映る新緑に情趣を感じます。こういった光景を目の当たりにすると東山魁夷の風景画を思い浮かべます。

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青空のもと新緑に包まれた中でのパドリングはとても心地がよいものです。静穏のなか、至福のひとときを過ごします。

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大石沢の左岸ではそそり立つ岩を見ることができます。城壁のような岩肌でしたので、私の中では「キャッスルウォール」と呼ぶことにしましたw

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大石から奥は別のエリアになります。至仏の間から最奥のエリアとなるファイナルファンタジー(あと少しで本流の流れ込みに到達できるエリア)に入ります。ここからは徐々に両岸の幅が狭まっていきます。

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本流へ向かう途中、西桶小屋沢に進入します。流量は少ないですが風情のある沢でした。湖岸ではムラサキヤシオやタムシバの花が彩を添えていました。

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ならまた湖の最奥地となる楢俣川の本流(ならまた湖源流の流れ込み)に到着です。ならまた湖の流域では昨晩から今朝にかけて降雨があったようです。濁りのある水が勢いよく流れていました。

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本流を後にして、次のポイントへ向かいます。途中、東桶小屋沢に進入します。日当たりがよい場所ですので雪はだいぶ解けていました。

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満水により水面から草木が生えているような光景を目にします。右岸には周辺とは少し異なる岩肌の斜面があります。奥利根湖の万年滝周辺の地形、地質に似た感じです。滝はありませんけど。

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ファイナルファンタジーから至仏の間に戻ってきました。林道の脇にフィッシュアイランド(小魚が見られる上陸ポイント)があります。この周辺でも釣りをされている方を見かけることが多いです。

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この湖岸がフィッシュアイランドの上陸ポイントです。この通路の上がメディカルポイント②(万が一傷病者が発生した場合、林道まで上陸することができる場所)です。この近辺で不測の事態が生じた場合、道路を歩いてダム周辺まで戻れますのである意味安心です。地形図上では7kmほどの距離がありました。

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ワッフルの横を通過します。斜面を安定させるのり枠工の形状がワッフルの模様に似ているからだそうです。なるほど、今まで思いも寄りませんでした。いろいろな見方がありますね。

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ワッフルを通過後、至仏の間から最後のエリアとなる笠の間(笠ヶ岳に一番近いエリア)に入ります。左に見える岬が三つのエリアと接する唯一の場所です。

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なだらかな山々の後方に笠ヶ岳、小笠の凛々しい山容が引き立ちます。奥利根湖とは異なる情景ですが、こちらもまた雄大な景色です。

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緩傾斜地が広がっている湖畔の周辺がジャングルビーチ(ジャングルクルーズのとなりの広い場所)、その奥がメディカルポイント①(万が一傷病者が発生した場合、林道まで上陸することができる場所)です。貯水位が下がるとちょっとした浜辺が出現します。

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小楢俣沢へ入ります。200mほど進むとジャングルクルーズ(細い水路がまるでジャングルの中を進むようだから)があります。立ち木のほか流木などの浮遊物がありますので長さのあるカヤックではパドリングにちょっと苦労しそうです。

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沢巡りでは最後となる洗ノ沢へ向かいます。

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湯ノ小屋導水路は水が流れていませんでしたので安心して横を通り抜けます。貯水位が高いときは取水を止めているようです。導水路から洗ノ沢までの間は両岸に岩肌や木々が迫っていますので、少しの間だけジャングル風クルーズが楽しめます。

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洗ノ沢に到着です。そしてこれが幻の滝(春の満水時しか近づくことができない滝)です。勢いよく流れていましたのでこれより先には近づけませんでした。洗ノ沢には貯水位が低いときは到達することができません。また、途中の狭隘な場所は流木などで閉塞していることがありますので、貯水位が高くても到達できないことがあります。そういう意味でも幻の滝かもしれません。

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洗ノ沢を後にして出艇場所に戻ります。笠の間からサンシャインヴィレッジに入ります。

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サンシャインヴィレッジの左岸は入り江と岬が連続しています。左岸のノコギリ1~5(地形図をみるとノコギリ状になっている、下流側から1番~5番まで)を横目に通過します。

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サンシャインヴィレッジとウィンディストレートの境の岬にオクトパス(この岬の切り株がタコの足に見えるから)があります。貯水位が高いと切り株は見えないようです。

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ウィンディストレートを堤体に向かって進みます。名前のとおり、向かい風でのパドリングになりました。

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ウィンディストレートから出艇場所があるエリアのウォーターワールドに入ります。境にある左岸の岬がまったり岬(帰りに強い向かい風にあったとき、この岬まで漕ぎつくと気持ちが安心するから)です。ここまで戻ってくるとほっとした気分になります。

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出艇場所に到着です。貯水位が下がると階段の前にキャンパーズビーチが広がります。階段のすぐ上が駐車場ですので貯水位が高いと荷物の運搬が容易です。

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漕ぎメーター。漕いだ距離は約17km、漕いだ時間は約4時間30分でした。地名を巡りながら写真を撮りつつ、新緑を眺めながらのんびりとしていましたのでいつもより進む速度は遅かったようです。

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漕ぎマップ。小さな入り江には入りませんでしたが、ならまた湖の満水の湖面をおおよそ漕ぐことができたかな。




今回の漕ぎ度は「6」です(MAXは10)。洗ノ沢までは比較的穏やかな湖面でしたのでほとんど疲れることなく過ごせました。洗ノ沢からはずっと向かい風でしたのでちょっと疲労しました。
ならまた湖の地名、沢巡り、新たな気分で楽しむことができましたニコニコ。今回は貯水位が高かったためビーチ系の場所は直接見ることができませんでした。キャンパーズビーチ、サンドビーチ、ジャングルビーチはまたの機会かな、そしてオクトパスも。本流、ジャングルクルーズ、幻の滝は貯水位が高くないと見られない場所です。春と夏、二度巡るとコンプリートできそう。

ならまた湖の地名、この地、湖を熟知、精通している方々が付けたんだろうなぁ、巡っていて思わずオーとかウンウンとかなるほどと納得しておりました。しっくりとくる地名がほとんどでした。ならまた湖の地名巡り、これまでにならまた湖で漕いだことがある人でも新たな気分で楽しめるんじゃないかな。
そういえば奥利根湖ではこういった地名が付いている場所は少ないなぁ~、今度勝手に名付けてみようかな。奥利根湖は湖面が広く見所が多いので、漕ぐのも大変だけど名前を付けるのはもっと大変そうw

帰り際、堤体に寄って洪水吐を眺めてみました。満水位を越える貯水位でしたので、自然越流した水がきれいな模様を描きながら流れていました。

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そうそう、5月31日はカヌーワールドVol.14の発売日です。買いに行ってこよっと、読むのが楽しみ~w



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